国内シェアNo1の間取り図サービス!グループ会社代表の想い

2022.10.11 TUE

  • 株式会社ピーシーコネクト
  • 代表取締役

武本 光明

大阪生まれ。大学卒業後は不動産業を営んでいた父親の紹介で、大阪ミナミの賃貸仲介会社に新卒で入社。ミナミの飲食店従業員の部屋探しを中心に、賃貸営業に従事。
その後、大手賃貸仲介会社に転職。宅地分譲会社勤務、事業用不動産仲介会社勤務を経て、小規模工務店の不動産部門責任者として、不動産仲介・買取り・建売事業の企画販売や建築・リフォームの実務を経験。1996年に独立し宅建業を開業。父親の管理物件の引継ぎ、売買仲介、リフォーム業を中心に手掛ける傍ら、不動産会社のIT導入支援を行っていたことをきっかけにピーシーコネクトを設立。

不動産業から現在の事業を始めたきっかけ

武本:1996年に独立した際は一人で不動産業務を行っていたのですが、仲介では売上が上がらず、管理物件の売上でなんとかやれていたような状態でした。
ちょうどそのころWindows95が発売され、インターネットが普及し始めたころでした。自身ではパソコン・インターネットを使いこなしていましたが、周りの不動産業者はほぼすべて電話・FAXでの業務でパソコン・インターネット利用は皆無と言ってよい状態でした。
またこの時期に不動産業務に必須のレインズのIP型(インターネットによる登録・検索)がリリースされたため、周りの不動産会社から「武本くんパソコンに詳しいね」「インターネットでレインズを利用したいから手伝ってほしい」という依頼が多くあり、本業の不動産業より不動産業者パソコンの導入~インターネットの接続のお手伝いをする日々となりました。
大学卒業後10年以上不動産業に携わっていましたが、結果不動産の営業や経営にはあまり向いていませんでした。
一方、不動産業者へのパソコンの接続などのお手伝いで役に立つことに、大変やりがいを感じ、気が付けばこちらが本業になりました。
2000年には思い切って不動産業から撤退、新たにパソコン(PC)接続(CONNECT)のための法人を設立したことが、株式会社ピーシーコネクトの誕生となりました。

間取りソフトを扱うようになった経緯

武本:ピーシーコネクトを設立して2年ほどは、パソコン販売、接続サポートやホームページ制作、不動産団体へのパソコン講師などを行っていました。
ある時パソコンを納入した不動産会社から、「写真はデジカメ・物件資料はWordで作成しているのだが、きれいな間取り図面を作る方法がない」と相談を受けました。
不動産業の経験で、間取り図面(平面図)は業務に必ず必要なコンテンツであることはすぐに理解できたのですが、当時は設計用のソフトがある程度で、”だれでも””簡単に””きれいな間取り図面”を作るソフトウェアはありませんでした。
不動産業界でもパソコンやインターネットが普及していくことは分かっていたので、すぐに間取り図面作成ソフトの商品化に取り掛かりました。

人手不足により自社開発を断念

商品化の一番のハードルは、間取りソフトを一から開発できる人材・企業が全く見つからないことでした。
当時はまだ1人でやっていたため、開発に潤沢な資金を投入できず、ソフトウェアの自社開発は断念せざるを得ませんでした。

OEMによる間取りソフトの商品化

自社開発を断念した一方、「どうしても間取りソフトを市場に投入し、多くの不動産会社に使ってもらいたい」との思いから、他業界で同様の描画系ソフトがないかと探しました。
設計のCADソフト、デザイン用のドローソフトのほか、建築用のソフトまで範囲を広げたところ、金沢のソフトウェア会社の自社商品で「平面図を作成した後、各種値の入力・設定を行うことで建築用3Dパースの作成から建築積算まで」を行えるソフトウェアを発見しました。
そのソフトウェアの平面図入力部分が、まさに自分が理想としていたものでした。「マウス操作のみの簡単入力で直感的に操作ができ、あらゆる平面図の表現が可能」なインターフェースです。
早速その会社にアプローチし、「貴社ターゲット(建築業)とは別の不動産業者をターゲットにする」「不動産業界で間取り作成のスタンダードになる」を猛烈にアピールしていきました。
「ソフトウェアを一から開発するのではなく、平面図作成以外の機能は切り捨てる」ことで、OEM供給の最低限のカスタマイズで間取り作成ソフトが実現、発売に至ることができました!

いえらぶにジョイン

いえらぶGROUPを知ったのは2018年に開催された小規模な不動産フェアです。
両社とも出展していたのですが、いえらぶの営業担当者が当社のブースに来て、名刺交換~間取りソフトのデモを見ていただいたのがきっかけです。
「いえらぶCLOUD」のサービスを調べたところ「1万社以上のユーザーが利用する不動産サービス」「ブラウザー版の間取り作成機能がある」ことが判明しました。「いえらぶユーザーに、当社の高機能インストール型間取りソフトを廉価で提供できないか?」と提案しに行きました。
その中で、いえらぶGROUPから「単に商材提供レベルだけでなく、お互い一緒にやっていくことで、さらに大きなシナジー効果を生み出すことができる」と話が進んでいきました。
正直な話、20年近くピーシーコネクトを経営してきて、自分の作りたい商品やサービスを提供してお客様に喜んでもらえることで満足し、社員とともに事業や会社を拡大する意欲に欠けていました。
いえらぶの事業拡大・組織拡大のスピード感と目標達成意欲を目のあたりにして、ピーシーコネクトがさらに成長するためにいえらぶGROUPの一員として行動すべきと思い、2019年にいえらぶGROUPにジョインすることとなりました。

ベンチャー創業22年!
現在のピーシーコネクトと今後の展望

2022年度となり、ピーシーコネクトは創業から22年目を迎えました。
ベンチャー企業の生存率を示すあるデータによると、創業から5年後は15.0%、10年後は6.3%、20年後はなんと0.3%と非常に厳しい数字です。
多くのベンチャー企業の社長はカネ儲けが目的で、「これをやれば儲かる」と起業するわけですが、カネ儲けはそう甘くはないです。
もちろん従業員やお客様を幸せにするためにも「カネ儲け=会社を存続させること」は絶対条件です。
しかし、この会社をこれだけ長く続けて来られたのは「業界、社会、ユーザーに影響をもたらし、良い商品・サービスを提供することで皆に喜んでもらう」というはっきりとした目的があったからこそと実感しています。
同じ業界に同じ商品を20年以上も提供し、結果として圧倒的に業界シェア№1商品を提供することができました。

また、いえらぶGROUPジョイン後も、主力商品の間取りソフトは順調にユーザーが増加し、ついに間取りソフトで累計35,000社を突破しました。
不動産業界は全国12万社といわれており、今までパソコンも使わず、間取り図面も全く必要のない会社も含め、3割の会社に導入いただいたことは、業界の業務効率化や広告クオリティの向上などに影響をもたらすこととなりました。
今後は従来の誤った安売り戦略を修正し、いえらぶGROUPの業界№1戦略=ストック重視のビジネスモデルを進めていきます。
2022年10月には、業界クラウドサービスで圧倒的№1の「いえらぶCLOUD」と業界№1間取りソフト「間取りクラウド」との連携が開始され、いえらぶCLOUDの1万社を超えるユーザーが「間取りクラウド」を利用できるようになっていきます。
いえらぶCLOUDには、すでにブラウザ上で簡易な間取り図面を作成する機能は実装されていますが、間取り作成という意味では、必ずしもユーザーに満足な体験を与えてきたわけではありません。
今回の連携で、ブラウザ処理では実現できなかった、操作性・高速な描画処理・あらゆる間取り図面を正確に表現するための機能を実現することで、サービス品質とユーザー満足度を向上させることとなります。
その後もAIを活用した間取り図自動作成など、画期的な商品・サービスの開発も進めていく予定です。
これからも、いえらぶGROUPとピーシーコネクトで、不動産業界のDXの推進をさらに加速していきます。

株式会社ピーシーコネクトについて

2020年不動産会社のパソコン導入・インターネット接続をサポートを目的として設立。2019年1月より、不動産テックに特化した業務支援システム「いえらぶCLOUD」を提供する株式会社いえらぶGROUPのグループ会社として、ITを使った不動産会社の業務効率化を推進。
 
名称:株式会社ピーシーコネクト
所在地:大阪府大阪市福島区福島5-6-16 阪神杉村ビル4F
設立:2000年3月
資本金:5000万円
代表者:武本光明
事業内容:間取り図面作成ソフト「間取りクラウド」、販売流通図面作成ソフト「ひな形Bank21」、著作権許諾付地図サービス「F-map」
コーポレートサイト:https://madori.jp/