《後編》おとり広告撲滅!RPAは不動産業界と相性抜群!

#不動産テック #インタビュー #エンジニア #RPA

2021.08.25 WED

【PR TIMES STORY 掲載記事】

不動産業界は遅れてる。

業界内外で有名な話でしょう。
しかしそれが「遅れていた」という過去の話になるのも近いかもしれません。

新型コロナウイルスによる環境の変化により、不動産会社もIT化、デジタル化を余儀なくされるようになってきたのです。

今回の記事では、変化する不動産業界の最前線をひた走るいえらぶGROUPが、不動産×RPAにまつわるサービスを新しく発表したことを受けて、新サービスについてのお話を聞いていきます。

不動産会社に真摯に向き合うお二方の話には、これからの不動産業界の未来を考える上での大きなヒントが含まれていました。

今回は後編。(前編はこちら)

エンジニアの視点から、不動産業界の抱える「おとり広告」や、「広告添削ロボ」へのこだわりを語ってもらいました。

株式会社いえらぶGROUP

  • 商品開発本部
  • エンジニア

山崎 裕佑

「広告添削ロボ」
いえらぶが新たに開発したRPAシステム。
不動産会社がポータルサイトに入稿する広告を自動で添削してくれる。
RPAを利用したシステム「らくらくロボシリーズ」の1つ。

▼「らくらく広告添削ロボ」リリースについて

テレワーク・不動産業界のDXを推進!RPAシリーズ第5弾・RPAが物件登録を効率化する「らくらく広告添削ロボ」提供開始
PR TIMES

実際の開発に際して

――早速ですが、今回の「広告添削ロボ」で最もこだわった部分を教えてください。

山崎:まず言いたいのは、今回の「広告添削ロボ」をはじめとしたRPAシリーズは、いえらぶにしか作れないものだ、ということです。

どうして自信を持ってそう言えるかというと…ビッグデータです。

不動産会社の業務支援システムである、いえらぶCLOUDは、全国で12000社以上の不動産会社に使って頂いています。
不動産会社が毎日使うクラウドソフト、そこには信じられないほど膨大なデータが存在するんです。

僕は今回、その中から3000件以上の物件のデータを確認して「広告添削ロボ」を作り上げました。さらに、実際にいくつかの不動産会社様にβテスト版を使って頂き、フィードバックを繰り返してきたんです。
こうしてじっくり作り上げたサービスであるため、広告を添削する精度には自信があります

そして同時に、矛盾するようにも聞こえるかもしれませんが、一週間という短い時間で作った部分もお伝えしたいことです。
これは決して自慢でも、突貫工事だったというわけでもなくて、不動産会社様がいえらぶCLOUDを使ってくださっているからこそ成しえたことなんです。

つまり、全国の不動産会社様がいえらぶCLOUDを正しく、そして常に使ってくださっているからこそ、不動産広告を作成する際どこを間違いやすいのか、どこを忘れやすいのか、そういった傾向を素早く把握できたんです。

そしてそれらの情報を基にして作った「広告添削ロボ」だからこそ、間違いなく不動産会社様の業務において役立つと確信しています。

いえらぶCLOUDを導入して頂いている会社様であれば、無料で使える機能なので、ぜひ試して欲しいですね!

――なるほど。ビッグデータに裏打ちされた、開発スピードと正確性がイチオシということですね。そのほかにエンジニアとしてサービスを作る上で、こだわった部分はありますか。

山崎:実際にコードを書くエンジニアとしてだと、確認がしやすいシステム構造でしょうか。
これはエンジニア特有の話になるので簡単にお伝えすると、バグが確認しやすいコードを書くように注意してみたんです。

この「広告添削ロボ」の機能はこれから長く使っていく機能であると確信しているので、新しく機能を追加したり、改修を加えたりした際に、追加で変えなくてはいけない部分を変え忘れたら、システムがわざと動かないようにしてあるんです。
そうすることで、システムを改良した本人が自分で自分のミスに気づけるようにしています。

アップデートの前にミスに気づけるようにして、アップデート後に使えない!という事態を未然に防いでいるんです。
長く使うだろうシステムだからこそ、未来のためにできることを最初の段階でやってみました。

――長く使うからこそ最初が肝心。システムにも言えることなんですね。エンジニアとしてのこだわりを噛み砕いて教えてくださり、ありがとうございます。

思いと想いのぶつけ合い

――エンジニアではないので気になるのですが、ドラマや小説で、企画と開発のせめぎ合い、みたいな話を聞いたりするんですよ。実際のところ、こうした新機能開発で対立、ということはあるんでしょうか?

山崎:ドラマ(笑)。
対立というのはちょっと違いますね、打ち合わせとか、すり合わせくらいでしょうか。
エンジニアが現実としてどこまで作れるのか、企画がユーザーのための理想をどうやって描いてるか、そういう部分をお互いに話し合ってプロダクトの中身を細かく決めていきます。

今回の「広告添削ロボ」だと「決め過ぎないこと」を決めたり、「理由を明示する文言」に力を入れたりしましたね。
例えば「決め過ぎないこと」というのは、物件のコメントの部分を人の手で修正してもらうよう表示することで、その不動産会社さんの味を消さないようにすること、といった具合ですね。
要するに、ある程度の”遊び”を残すことで、それぞれの会社に漂う個性を消さないようにすることですね。

他には、「どこをどういう理由で添削しました」と簡潔に、でも分かりやすく示してあげることで、ITや自動化に対してまだまだ偏見のある不動産会社の方に、安心して使ってもらうことなども企画と話し合って決めました。
いえらぶのリリースしたRPA「らくらくロボシリーズ」は間違いなく画期的なんですけど、お客様である不動産会社に信頼して使ってもらえないと意味がないので、こういう企画の視点などはとても助かりましたね。

これは余談で、実はちょっと思ってたんですが……なんか企画と開発って夫婦みたいですよね(笑)。
同じ家庭を育みつつも、”夢はでっかく!”と理想を語る企画君と、現実的にそれをたしなめながらも理想に夢を見る開発ちゃん、とか。……ステレオタイプすぎるかな?(笑)

開発としての展望

――ここまでエンジニアとしてのこだわりや、企画とのやり取り等、エンジニア目線での新機能開発の裏話を聞いてきました。最後にいえらぶCLOUDを開発しているエンジニアとしての今後の展望などはありますか?

山崎:展望というか、考えていることは2つあるんです。

1つ目が「クラウドを使わせない」こと。

クラウドソフトを売る会社なのにおかしいって思います?(笑)
でもこれはウチの課で本当に話していることなんです。

どういうことかと言うと、例えばいえらぶCLOUDを不動産会社さんが導入してくれたとします。紙やExcelによる手動の管理よりはずっとラクに仕事ができます。
でもやっぱり、いえらぶCLOUDを開いて多少の操作をする必要はあるわけです。僕らはコレをなくしたい。事前に設定しておけば、いえらぶCLOUDを開いたらその業務が終わっている、とか資料はほぼできている、という状態が理想です。

要するにシステムでできる範囲の究極の業務効率化ですね。
毎日やる決まった作業や、単調な作業はすべていえらぶCLOUDが自動で片付けてくれる。いえらぶCLOUDを導入すれば、逆説的にクラウドを使う時間が少なくなる、みたいな状況を作りたいです。そのために今は、「広告添削ロボ」のようなRPAによる自動化ツールの作成に力を注いでいます。

これからどんどん色々な機能を開発する予定です。IT化が行き届いていない不動産業界だからこそ、システムでカバーできる範囲が広くて、開発が楽しみになりますね。

いえらぶの「RPAらくらくロボシリーズ」
https://ielove-cloud.jp/service/rpa/

そして、考えていることのもう1つは高質化。効率化じゃなくて、高質化。

今、いえらぶCLOUDは、今回の「広告添削ロボ」を含めて不動産会社の”業務効率化”をメインに謳っているんです。でも自分はその先の”業務高質化”も目指したいと思っています。

もちろん、効率化はとても大事です。今の不動産会社は、システムによる業務効率化を行うことで、コストが減り、結果的に増益を達成できます。でもシステムを作る自分たちはそこで満足しちゃいけないんです。
効率化でコストを減らし、高質化で売り上げを増やす。これを両方とも1つのシステムでできれば、不動産のシステムとしてこれ以上のモノはないんじゃないでしょうか?

僕はいえらぶCLOUDをそういうソフトにしたいと思っています。

最終的には人と人が話し合って決める大きな取引である不動産。だから実際に家を借りる、買う人が満足するかは不動産会社のスタッフ次第であることは、確かに否めません。
でも、システムでできることもきっとあるはず。業務効率化でシステムを導入して頂いたからこそ、その先の業務高質化の段階でシステムにできることもあると信じています。
だから、RPAを始めとした最新技術で業務効率化を支援した後は、業務高質化を目指した機能をいえらぶCLOUDに取り入れたいですね

「クラウドを使わせない」ことと業務高質化、この2つが自分の、エンジニアとしての今後の展望です。

――エンジニアだからといって静かにキーボードを叩くだけじゃない、裏方だからこその誇りと熱い想いを語って頂いてありがとうございます。

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